西日本皮膚科
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症例
陳旧性瘢痕部に続発した限局性粘液水腫
木下 美佳石原 剛中村 徳志小野 友道
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1998 年 60 巻 1 号 p. 31-33

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抄録
48歳の女性。陳旧性瘢痕部に限局性粘液水腫が続発した症例を報告した。患者は10年前に甲状腺機能亢進症を治療されており, 脛骨前粘液水腫が認められていた。受傷後45年経過した右手関節背側の熱傷瘢痕が徐々に隆起し始めたが, これは脛骨前粘液水腫の発症と同時期であった。右手関節背側の肥厚性瘢痕部は, 病理組織学的に真皮上層から中層にかけてヒアルロン酸の沈着を認め, 瘢痕部に粘液水腫が続発したものと考えられた。
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© 1998 日本皮膚科学会西部支部
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