西日本皮膚科
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症例
動物性皮膚症の再燃, 遅発反応
—昆虫, クラゲ, サンゴによる—
大滝 倫子
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1998 年 60 巻 1 号 p. 46-49

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抄録
蜂, トコジラミ, クラゲ, サンゴなどによる刺咬あるいは接触後6∼15日後に再燃あるいは初発した8例を報告した。3例(24歳の男性, 28歳および29歳の女性)はスズメバチに多数の箇所を刺され, 7日後に局所再発し, さらに13∼15日後に蕁麻疹を生じ, うち1例は関節炎を伴った。スズメバチの毒に対するIgE抗体は1例は疑陽性, 2例は陰性であった。29歳の男性はトコジラミに刺され7日後に初めて紅斑を発症した。一方トコジラミ刺咬の既往のある妻は数時間後に発症した。23歳の男性と27歳の女性はクラゲ接触直後に皮疹を生じ2∼3日で消退したが, 1例は6日後, 1例は8日後に再燃し, 紅斑, 小水疱を生じた。最後の2例(21歳と63歳女性)はサンゴに接触して, 数日で軽快後, 1例は6日後, もう1例は8日後に再燃し紅斑性小丘疹を発症した。局所反応のみを示したクラゲやサンゴと, 局所再発のみでなく蕁麻疹を生じたスズメバチの場合とでは皮内に残された抗原量に差があるためかと思われた。いずれにせよ皮膚内に残存した抗原に対するアレルギーの成立に6∼15日の期間を要したものと推定した。
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© 1998 日本皮膚科学会西部支部
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