抄録
水上オートバイの爆発事故による熱傷の1例を経験した。症例は36歳の男性。水上オートバイを運転中に突然, エンジンが停止した。エンジンプラグの湿気により起こったトラブルと考え, 海上にて, エンジンルームを開け, プラグヘッドの乾燥を目的にガスライターを点火したところ, 爆発し, 熱傷を負った。ガスライターは水上オートバイ運転時には日頃から携帯していたものであり, 以前から, 同様のトラブル時にはガスライターを用いてプラグヘッドの乾燥や掃除をおこなっていた。また, 同じことは, 他の水上オートバイ愛好者の間でもおこなわれており, 大変危険な行為である。