西日本皮膚科
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症例
妊娠中期に見出され帝王切開による早期娩出を行った悪性黒色腫の1例
菅 麻衣子中野 純二水津 礼子
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2005 年 67 巻 4 号 p. 351-353

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抄録
30歳,女性。第2子妊娠23週4日。3年前より認めていた右足背の黒色結節が,妊娠を契機に急速に増大・隆起した。悪性黒色腫が強く疑われたため,妊娠28週まで待機し全摘生検した結果,結節型黒色腫(NM; nodular melanoma/tumor thickness 9mm,潰瘍あり)であった。妊娠29週で帝王切開による早期娩出が行われ,健常男児を出産した。出産後,全身検索を行いNM(stage II C/pT4bN0M0,AJCC/UICC 2002)と診断,局所の拡大切除および右鼠径リンパ節郭清術を施行した。術後DAV-Feron療法を施行中である。妊娠中に発見された悪性黒色腫は,特に慎重な治療方針の検討を要する。
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© 2005 日本皮膚科学会西部支部
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