西日本皮膚科
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症例
漢方製剤(桂枝茯苓丸)が有効と考えられた汎発性脱毛症の1例
細川 篤平良 清人山本 雄一上里 博
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2008 年 70 巻 1 号 p. 37-42

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抄録

50歳の女性。頭部の円形脱毛症が全身に拡大し汎発性脱毛症となった。東洋医学的所見(お血症状)が典型的であり,試みに漢方製剤を投与したところ2週目でお血徴候の著明改善とともに全身に正常な発毛が見られ,約半年の治療で略治した。西洋医学的に病態が不明であっても東洋医学的に典型的な証が認められる汎発性脱毛症の症例では漢方治療も試みるべき治療法の一つになり得ると考えられた。

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© 2008 日本皮膚科学会西部支部
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