西日本皮膚科
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症例
6歳まで診断されなかった色素性乾皮症A群の1例
幸田 太野崎 誠佐々木 りか子畑 三恵子錦織 千佳子
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ジャーナル 認証あり

2011 年 73 巻 4 号 p. 354-357

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抄録

症例は6歳の女児。生後1ヵ月より光線過敏症状があり遮光指導をされていた。1歳時の受診を最後に5歳9ヵ月まで医療機関に光線過敏症ではフォローされていなかった。小学校入学前にスキンケア指導や校舎の窓ガラスの紫外線シールド作業の手続きのため診断書が必要となり近医受診し,色素性乾皮症(xeroderma pigmentosum : XP)を疑われ国立成育医療センター皮膚科を紹介受診となった。臨床症状や最少紅斑量の低下などによりXPを疑い,遺伝子検査を行い色素性乾皮症A群(XP-A)と診断確定した。XP-Aの6歳での診断確定は非常に遅いが,遮光を徹底してきたために皮膚の状態は比較的良好であった。

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© 2011 日本皮膚科学会西部支部
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