西日本皮膚科
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図説
神経線維腫症 1 型モザイク
山田 翔子梅澤 慶紀太田 有史朝比奈 昭彦
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2021 年 83 巻 5 号 p. 391-392

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抄録

患者:33 歳,男性

主訴:左側腰部の多発性結節

既往歴・家族歴:特記すべき事項なし

現病歴:約 3 カ月前から左側背部から腰部に結節を自覚し,増数したために受診した。疼痛,瘙痒などの自覚症状はなかった。

現症:左側背部から腰部にのみ,3~6 mm のドーム状に隆起した類円形,弾性軟の小結節が多発していた。 一部の腫瘍は毛孔一致性であった。カフェオレ斑などの色素性病変はみられなかった( 図 1 ab)。

病理組織学的所見:真皮内に比較的境界明瞭な被膜を持たない病変を認めた(図 2)。毛包周囲に紡錘形の核を有する腫瘍細胞が増殖し,肥満細胞もみられた(図 3)。以上の所見から神経線維腫と診断した。

診断:神経線維腫症 1 型モザイク(皮膚の神経線維腫のみ)

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