整形外科と災害外科
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脊椎外科手術における超音波骨切除装置の有用性
土屋 邦喜山岡 和弘宮城 光晴岡村 武志
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2007 年 56 巻 4 号 p. 669-672

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抄録

脊椎疾患133例の手術に超音波骨切除装置を使用した.超音波骨メスの使用により骨切除が容易かつ安全に施行可能であった.特に有用であった術式は頚椎椎弓形成の正中縦割,頚椎前方除圧固定,胸椎レベルの靭帯骨化に対する除圧術,腰椎では骨形成的椎弓切除術であった.2例に硬膜損傷を経験した.これらはハンドピースの先端部のフックで機械的に硬膜を挟み込んだものと推定され,手技的なものと考えられた.その他超音波骨メスは硬膜露出後の追加骨切除の際に有用であった.超音波骨メスは削開スピード自体はエアトームに劣るが術者の負担軽減が期待でき,脊椎手術の際有用であることが示された.

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© 2007 西日本整形・災害外科学会
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