整形外科と災害外科
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脊椎圧迫骨折に対する装具とADLの検討
井手 昇渡邉 英夫久保田 健治小田 勇一郎
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2009 年 58 巻 1 号 p. 49-54

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抄録
脊椎圧迫骨折の保存療法には,ギプス固定や装具療法などがある.体幹ギプスや胸腰仙椎装具ナイトテーラー型,胸腰仙椎装具ジュエット型は,固定性は良いがADLに不自由を来たし,胸腰仙椎装具軟性は固定性に問題がある.我々は可撓性プラスチックキャストであるソフトキャストを用いて即席体幹装具の作製を試みている.今回,健常成人男性1名に第1腰椎圧迫骨折を想定して,上記各装具とクロスバンド式胸腰仙椎装具,体幹ギプスの計6種を作製し,ADLの不自由さと固定性について検討した.ADLの不自由さは我々が作成したADL評価表にて評価し,固定性は30度胸腰椎を屈曲させるのに要する力を筋力計にて測定した.即席体幹装具は,ADLの不自由さが最も少なく,固定性も良好で脊椎圧迫骨折の保存療法に十分有用だと考えられた.
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© 2009 西日本整形・災害外科学会
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