整形外科と災害外科
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予防接種後に発症した反応性関節炎と考えられた一例
鬼木 泰成中村 英一西岡 宏晃田中 あづさ水田 博志
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2010 年 59 巻 2 号 p. 349-352

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抄録

予防接種後に発症した反応性関節炎と考えられた一例を報告した.症例は17歳,男性.現病歴は発症6週間前の麻疹・風疹混合ワクチンの接種歴があった.約1週間前より誘因なく右股関節に疼痛と腫脹が出現し,38度台の発熱が持続するため,当科外来を受診した.右股関節に腫脹,圧痛,可動域制限を認めた.血液検査にて炎症反応の上昇を認めた.画像検査では特異的な異常所見は認めなかった.股関節関節液は混濁し,細胞数の上昇を認めた.化膿性股関節炎を疑い,切開排膿を行ったが炎症反応の低下は乏しく,発熱も持続した.その後,右膝関節に腫脹が出現した.移動性の関節炎,関節液培養検査陰性とその後施行した血液検査にてHLA-B27陽性であったことから予防接種後に発症した反応性関節炎と診断した.抗生物質の中止とNSAID投与をしたところ,症状は改善した.

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© 2010 西日本整形・災害外科学会
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