整形外科と災害外科
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脛骨天蓋骨軟骨損傷の治療経験
松永 渉吉村 一朗金澤 和貴井田 敬大内藤 正俊
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2011 年 60 巻 4 号 p. 756-759

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抄録
脛骨天蓋骨軟骨損傷の報告は距骨骨軟骨損傷に比べて非常に少なく,治療法についてはまだ確立されていない.今回,脛骨天蓋骨軟骨損傷に対して鏡視下骨髄刺激法を施行し,短期であるが良好な成績を得られたので報告する.症例は28歳女性.右足関節痛のため当科受診.単純X線,CT,MRI像にて脛骨天蓋部にcystを伴った骨軟骨損傷を認めた.足関節鏡視下に病変部を掻爬した後に,経脛骨的にドリリングを行った.術後JSSF scoreは72点から100点へと改善した.脛骨天蓋骨軟骨損傷は非常に稀であり,鏡視下骨髄刺激法についての報告は少なく,今後更なる経過観察が必要であると思われた.
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© 2011 西日本整形・災害外科学会
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