整形外科と災害外科
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NexGen LPS型TKA術後中期経過におけるX線評価
横田 和也松田 秀一岡崎 賢田代 泰隆岩本 幸英
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2012 年 61 巻 1 号 p. 120-123

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抄録

当院で行われたNexGen LPSを用いてTKAを施行した症例で,5年以上経過観察し得た69例89膝の術後X線評価(loosening,radiolucent lineの出現)を検討した.男性8例10膝,女性61例79膝,手術時平均年齢は67.2歳,術後平均観察期間は6.8年であった.原疾患は変形性膝関節症が40例49膝,関節リウマチが29例40膝であった.Knee Society X線評価法を用いて調査した.追跡時でのradiolucent lineは大腿骨前方に7例,大腿骨後方に5例,脛骨内側に3例,脛骨外側に1例認めた.radiolucent line出現の有無は,大腿骨側・脛骨側ともに各コンポーネントの設置角度や術後下肢alignmentに影響しなかった.感染を契機にlooseningを生じ,再置換となった症例は1例認められた.当院でのLPS型TKA症例の中期経過におけるインプラント固定性は概ね良好で,安定した成績であると考えられた.

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© 2012 西日本整形・災害外科学会
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