整形外科と災害外科
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Scorpio NRG TKAにおける大腿骨外旋ガイドの精度について
白木 誠井手 衆哉森永 穣地園畑 素樹馬渡 正明
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2012 年 61 巻 1 号 p. 124-127

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抄録

【目的】当科ではScorpio NRG TKAの大腿骨回旋アライメント決定に際し,measured resection法では既存のガイド(3度外旋ガイド)を,gap control法ではJDK-miniのガイドを用いている.今回,術者の設定外旋角通りに後顆の骨切りが行えているか調査し,ガイドの精度について検討した.【対象と方法】対象は内側型変形性膝関節症の診断で両側同時TKAを行った25例50膝で,片側をgap control法で対側をmeasured resection法で行った.術前後のCTにてCTAを計測し,設定した大腿骨外旋骨切り角と,実際の骨切り角である術中外旋骨切り角を調査し,その再現性とばらつきを両群間で検討した.【結果】設定外旋骨切り角と術中外旋骨切り角との差に有意差は認めなかったが,設定外旋骨切り角と術中外旋骨切り角の差の絶対値はMeasured群3.0±1.1度に対してGap群1.2±0.4度と有意差を認めた.【考察】3度外旋ガイドは設置しやすい利点はあるが精度が劣ると考えられた.

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© 2012 西日本整形・災害外科学会
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