整形外科と災害外科
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脛骨遠位端triplane fractureの2例
廣田 高志尾上 英俊金澤 和貴木下 浩一亀川 史武瀬尾 哉石松 哲郎
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2014 年 63 巻 2 号 p. 239-241

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抄録

【はじめに】triplane fractureは脛骨遠位骨端線離開の特殊型であり,骨折面が矢状面,水平面,前額面の3平面を有するもので比較的稀な骨折である.今回我々はその2症例を経験したので報告する.【症例1】15歳男子,サッカー中に右足関節を外反強制し受傷.単純X線にてlateral triplane fractureを認めた.受傷翌日に手術を行った.術後は3週間の外固定を行い,術後3ケ月から荷重訓練を開始した.【症例2】13歳男子,ラグビー中にタックルを受けて転倒し受傷.単純X線にてlateral triplane fractureを認めた.受傷後2日に手術を行った.術後は4週間の外固定を行い,術後3ケ月から荷重訓練を開始した.【考察】triplane fractureの予後は骨端線早期閉鎖による後遺症出現の可能性があるが,手術治療によって可能な限り正確な解剖学的整復位を得ることは良好な治療成績につながると考えられた.

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© 2014 西日本整形・災害外科学会
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