整形外科と災害外科
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上位胸椎OPLLに対して頚胸椎後方固定術を行った2例
樫原 稔時岡 孝光
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2015 年 64 巻 1 号 p. 41-44

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抄録

上位胸椎OPLLに対して頚胸椎後方固定術を行った2例を経験したので報告する.症例1は73歳男性で,C2/3椎間からT1/2椎間までのOPLLに対して,C2からT2まで棘突起縦割法による脊柱管拡大術とT3椎弓切除を行った.術後早期に上肢の症状は改善したが,下肢麻痺と膀胱直腸障害が出現した.縦割したT1椎弓が脊柱管内に転位して脊髄を圧迫したため,C6からT4までの椎弓根スクリューによる後方固定術と拡大していたT1とT2の椎弓切除術を行い,症状は改善した.症例2は58歳女性でOPLLは,C5/6で軽度,T2/3で高度に脊髄を圧迫していて,軽度の手指巧緻性低下と膀胱直腸障害があり,歩行不能であった.C2からT5までの椎弓根スクリューのよる後方固定術,C3からT1までの棘突起縦割法およびT2とT3の椎弓切除を行い,症状は改善した.上位胸椎OPLLに対しては,後方除圧とinstrumentによる後方固定術が有用と考えられた.

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© 2015 西日本整形・災害外科学会
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