整形外科と災害外科
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多発外傷に合併した橈骨手根関節脱臼骨折の1例
齋藤 嘉信上野 宜功米盛 公治小宮 節郎
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2015 年 64 巻 3 号 p. 541-544

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抄録

今回我々は多発外傷に合併した橈骨手根関節脱臼骨折の1例を経験したので報告する.症例は19歳の女性.普通乗用車運転中,大型トラックに衝突し受傷.ドクターヘリで当院救急搬送された.左橈骨手根関節脱臼骨折に加え右上腕骨骨折,右橈尺骨骨折,右大腿骨骨折,骨盤骨折を認めた.受傷後14日目に骨接合術施行.掌側アプローチで展開.橈骨茎状突起骨片をheadless compression screwで内固定した後,橈骨月状骨間の靭帯及び関節包の断裂を修復した.術後1年3ヶ月で手関節可動域は掌屈90°,背屈90°,回内90°,回外80°,DASH1.7であった.橈骨手根関節脱臼骨折は比較的稀な外傷であり,正しい疾患概念を持って治療にあたることで良好な治療成績を得ることができると考える.

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© 2015 西日本整形・災害外科学会
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