整形外科と災害外科
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長崎大学外傷センター・救命救急センターにおける壊死性軟部組織感染症の治療経験
杉原 祐介宮本 俊之福島 達也田口 憲士尾﨑 誠
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2015 年 64 巻 4 号 p. 681-684

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抄録
2011年10月から2014年7月までに当施設で経験した壊死性軟部組織感染症について報告する.壊死性軟部組織感染症の中でも壊死性筋膜炎は致死性の高い疾患であるが初診時に蜂窩織炎との鑑別に迷う症例が散見される.救命率向上の為には早期に診断を得て外科治療を行う必要がある.壊死性筋膜炎の予後は初診から24時間以内に外科治療が行えるかどうかにかかっている.早期診断にはLRINEC scoreが有用であり当施設での症例でも全例でカットオフ値を超えていた.また経過中に腎不全,DIC,septic shock等の重篤な症状を呈する事が多く集中治療や抗菌薬加療など他科との連携が必要である.
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© 2015 西日本整形・災害外科学会
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