整形外科と災害外科
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関節周囲多剤カクテル注射による人工膝関節置換術後疼痛・リハビリへの影響
―持続硬膜外ブロック法との比較―
酒本 高志緒方 宏臣山下 武士岩本 克也川谷 洋右米村 憲輔
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2016 年 65 巻 3 号 p. 437-439

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抄録

【目的】人工膝関節置換術(TKA)における関節周囲多剤カクテル注射の術後疼痛・リハビリ経過への影響に関し,持続硬膜外ブロック法と比較検討を行った.【対象】変形性膝関節症で初回片側TKAを受けた患者を調査対象とした.2013年4月~2014年3月に持続硬膜外ブロック法でTKA施行した20例20膝(Epi群),2014年4月~2015年3月に関節周囲多剤カクテル注射でTKA施行した20例20膝(カクテル群)に対し,術後当日・1・2・7日目のVRS,膝屈曲90・120度,車椅子移乗,歩行器歩行,杖歩行,独歩の開始時期に関し,比較検討を行った.【結果】カクテル群はEpi群に比べ,術後当日・1日目で有意に鎮痛が得られ,早期に機能回復していた.【考察】関節周囲多剤カクテル注射は容易で効果安定し,副作用も少ない上,術直後の鎮痛効果に優れていた.

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© 2016 西日本整形・災害外科学会
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