2016 年 65 巻 3 号 p. 502-504
三角筋皮下断裂を合併した腱板断裂肩に対し手術療法を行った2例を経験したので報告する.【症例1】79歳,女性.術前MRIおよび鏡視所見では棘上筋・棘下筋断裂,関節窩レベルまで退縮していた.直視下に三角筋の変性部位を切除すると3×4cmの欠損となり,腱板修復とともに三角筋修復(側々縫合,肩峰に骨孔を開けて縫合固定)を行った.JOAスコアは術前54点,術後1年で76.5点であった.【症例2】78歳,女性.術前MRIおよび鏡視所見では棘上筋・棘下筋断裂,直視下に三角筋の変性部位を切除すると2×4cmの欠損となり,腱板修復術(長頭腱をパッチとして使用)とともに三角筋修復(側々縫合,肩峰に骨孔を開けて縫合固定)を行った.JOAスコアは術前60.5点,術後1年で81.5点であった.