整形外科と災害外科
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外反膝に対する遠位大腿骨二面内反骨切り術の経験
堀川 朝広久保田 健治小田 勇一郎原 慎太郎
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2017 年 66 巻 3 号 p. 517-520

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抄録

外反変形膝に対して遠位大腿骨二面内反骨切り術を3例(男性2例,女性1例)経験したので報告する.手術時平均年齢63.7歳.目標%Mechanical axis(%MA)を50%に設定し二面内反closed-wedge osteotomyを行いTomoFix MDFにて固定した.%MAは術前平均74%から46.7%,Hip-knee-ankle angle(HKA)は術前平均6.0°外反から術後平均0.43°内反に矯正され,mechanical lateral distal femoral angle(mLDFA)は術前平均84.4°が術後平均89.9°となった.全例とも可動域は術後早期に術前まで回復した.遠位大腿骨骨切りの術後問題点として骨癒合不全や可動域制限がある.本法は二面骨切りのため骨片間の接触面積が広く早期骨癒合が期待でき,また膝蓋前面の軟部組織に侵襲がないため可動域の回復が早い利点がある.

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© 2017 西日本整形・災害外科学会
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