整形外科と災害外科
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自家骨軟骨柱移植術による 外側広範型上腕骨小頭離断性骨軟骨炎の治療
中村 郁也梶山 史郎松尾 洋昭尾﨑 誠
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2018 年 67 巻 1 号 p. 155-157

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抄録

【目的】外側広範型の上腕骨小頭離断性骨軟骨炎(以下小頭OCD)に対する自家骨軟骨柱移植術の治療成績を検討すること.【対象と方法】小頭OCDに対して膝からの自家骨軟骨柱移植術を行い,術後1年以上経過観察可能であった7例を対象とした.全例男性で,手術時平均年齢は13.0(12~14)歳であった.手術は鏡視下病巣掻把の後,同側大腿骨外側顆より骨軟骨柱を採取し,直視下に病巣部に移植した.【結果】全例もとの競技に復帰し,肘ROMは屈曲が術前平均124°から術後132°へ,伸展が術前-22.1°から術後-6.4°に改善した.JOA肘スコアは術前平均56.9点から97.3点へ,Timmerman and Andrewsスコアは総合点で130点から180点へ改善した.【考察】外側広範型の小頭OCDに対する骨軟骨柱移植術は,外側壁を含む病変部の再建に有用な治療法の一つである.

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© 2018 西日本整形・災害外科学会
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