整形外科と災害外科
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大腿骨近位部骨折患者のポリファーマシーに関する検討
岡口 芽衣中村 哲郎大角 崇史有隅 晋吉大野 瑛明中川 剛伊藤田 慶岩﨑 賢優進 悟史土屋 邦喜折口 秀樹阿部 名月
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2019 年 68 巻 4 号 p. 781-783

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抄録

高齢者が多い大腿骨近位部骨折患者の薬剤内服状況と問題点について検討した.また,当科における多職種連携下での薬剤調整の取り組みについても報告する.大腿骨近位部骨折60例を対象とし,受傷機転,転倒受傷時間,定期内服数および内容を検討した.受傷機転は転倒転落54例,歩行中1例,誘因なし5例であり,受傷時間は夜間13例,日中31例,不明10例であった.平均薬剤内服数は6.1剤(0-13剤)であった.転倒リスクを高めると報告のある降圧薬,BZPの内服率が高く,夜間転倒群においてBZP内服率が高い傾向にあった.当院では2017年10月からポリファーマシーカンファレンスを開始しており,期間中の17患者で計42剤の薬剤を減量可能であった.処方適正化には多職種・他施設間での協力が必要であろう.

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© 2019 西日本整形・災害外科学会
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