整形外科と災害外科
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県立宮崎病院整形外科入院患者における転科の現状
井上 三四郎
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2020 年 69 巻 4 号 p. 849-853

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抄録

(目的)転科に関する理想と現実を調査すること.(対象と方法)対象は2019年4月から6月に整形外科医が主治医となり入院した269人.各患者について,その整形外科医主治医に対し,入院期間中に他科へ転科して欲しかったか否かを対面調査で尋ねた.強く転科を希望した症例を赤群,可能ならば転科を希望した症例を黄色群,特に転科を希望しなかった症例を青群に各々振り分けた.次に実際の転科と整形外科の希望との一致率について,κを使用し検討した.(結果)赤群8例黄群16例青群245例で,転科は赤群2例黄群3例青群1例であった.赤群のみを転科希望群とした場合κ=0.267であった.赤群と黄群を転科希望とした場合,κ=0.308であった.判定はいずれもpoorであった.(考察)超高齢化社会を迎えた現在,地方の総合病院である当院では,整形外科医にジェネラリストやコーディネーターとしての役割が要求される場面も存在する.

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© 2020 西日本整形・災害外科学会
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