整形外科と災害外科
Online ISSN : 1349-4333
Print ISSN : 0037-1033
ISSN-L : 0037-1033
Fixed bearing型UKAにおけるポータブルナビゲーションを用いた脛骨骨切りと従来法(マニュアル法)の比較
堀川 朝広樽美 備一富野 航太今村 悠哉平井 奉博山下 武士緒方 宏臣
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 73 巻 1 号 p. 103-105

詳細
抄録

当科では単顆型人工膝関節置換術(UKA)において脛骨インプラントは機能軸に対して3°内反設置を目指しており手術手技は脛骨骨切りに基づくgap techniqueを用いている.【目的】脛骨骨軸を指標にした従来法(マニュアル法)とポータブルナビゲーションを用いた脛骨骨切りにおいて内反骨切りの正確性を比較すること.【対象と方法】2020年4月から2023年3月までに施行したUKA 26膝を従来法(M群)16膝とポータブルナビゲーションを用いた群(P群)10膝に分けX線学的に脛骨インプラントの設置角度を測定した.【結果】M群の平均内反角度は2.50°に対してP群では0.98°と低値を示した.また3°以上のoutlierはM群ではみられなかったがP群では3膝(30%)みられた.【考察】UKAにおいて正確な骨切りは肝要である.ポータブルナビゲーションにおいて目標の脛骨骨切り内反角度を得るためには足関節中心位置の設定に工夫が必要と考えられた.

著者関連情報
© 2024 西日本整形・災害外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top