日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
内視鏡的に切除しえた食道噴門腺由来と思われる原発性食道腺癌の1例
関 英幸鈴木 潤一藤田 淳三浦 淳彦菅井 望深澤 雄一郎
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2004 年 101 巻 12 号 p. 1309-1313

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抄録

症例は76歳男性. 上部消化管内視鏡検査で腹部食道に柔らかで表面に血管透見像をともなうIs型隆起を認め, 生検で食道上皮直下に高分化型腺癌を認めた. Barrett食道は認めなかった. 診断目的に内視鏡的粘膜切除術を行った. 腫瘍は非腫瘍性の重層扁平上皮下に増殖する高分化腺癌であり, 深達度m3であった. 脈管侵襲はなく, 断端部は正常で, 腫瘍腺管のそばに正常な噴門腺が認められ食道噴門腺由来の原発性食道腺癌と診断した.

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© 2004 (一財) 日本消化器病学会
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