ブドウ糖代謝を画像化できる核医学検査 (FDG-PET) は, 腫瘍イメージングとして近年有用性が認められつつある. 悪性腫瘍診断におけるFDG-PETの役割には, (1)悪性度の評価, (2)病巣の広がりと転移の評価, (3)治療効果判定や再発診断, そのほか(4)悪性腫瘍の早期発見がある. FDG-PETのみでしか得られない情報も多く, 治療方針に大きな影響を与えている. また, FDG-PETには長所以外に弱点がいくつかあり, これらを知ることにより有用性を発揮し, 質の高い情報を提供できる. 今後, ますますPETの普及が予想され, 臨床現場で活用されると思われる.
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