日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
悪性腫瘍との鑑別が困難であった肝孤立性壊死性結節(solitary necrotic nodule)の1例
庄中 達也倉内 宣明大川 由美三澤 一仁佐野 秀一
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キーワード: 肝腫瘍, 壊死性結節
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2007 年 104 巻 1 号 p. 47-51

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抄録

症例は72歳女性.CTにて肝S4に辺縁に淡い造影効果を示す多結節性腫瘤が存在し,MRIではT1・T2強調画像でともに高信号を呈した.ERCPでは同部位の肝内胆管に狭窄像を認めた.胆管細胞癌を疑い手術を施行したが,迅速組織診にて腫瘍性変化を認めず閉腹した.後日,病理診断にて肝弧立性壊死性結節の診断に至った.まれな肝内占拠性病変である肝弧立性壊死性結節について文献的考案を含め報告する.

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© 2007 (一財) 日本消化器病学会
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