日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
104 巻 , 1 号
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総説
  • 大槻 眞
    2007 年 104 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/01/17
    ジャーナル フリー
    重症急性膵炎は難治性膵疾患の特定疾患(難病)に指定されている.2003年の急性膵炎年間推定受療患者総数は35,300人,重症急性膵炎患者数は5,100人で,増加してきている.致命率は急性膵炎全体では3.0%,重症急性膵炎では9.0%であった.重症II,最重症の致命率はそれぞれ25.4%,59.3%と著明に高いのに対し,重症Iの致命率は3.7%と低いことから,急性膵炎を軽症と重症のみに分類することにした.救命率をさらに改善するには,急性膵炎発症早期の十分な輸液,動注治療の早期開始,感染症阻止対策が重要と考えられた.軽症や中等症急性膵炎に対しては急性膵炎診療ガイドラインに沿った治療で対応できるが,重症急性膵炎では個別の医療で対処しなければ,急性膵炎の救命率を改善することはできない.
今月のテーマ:食道・胃接合部の病態に関する最新の知見
  • 数森 秀章, 木下 芳一
    2007 年 104 巻 1 号 p. 10-16
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/01/17
    ジャーナル フリー
    近年,食道腺癌の発生率は急激な増加を示し,最も増加率が高い癌である.Barrett食道は食道腺癌の発生母地とされており,現在最も注目されている病態の1つである.胃酸や胆汁酸の逆流はBarrett食道の発生における重要な因子であるが,その役割は明らかにされていない.一方,Cdx2は胃の腸上皮化成の原因遺伝子であることが示され,Barrett食道の発生においてもその役割が注目されている.最近,胆汁酸によるCdx2の発現調節機序が示唆され,Cdx2はBarrett食道においても重要な役割を担うことが明らかにされてきた.本稿ではBarrett食道の発生機序について,胆汁酸とCdx2を介した機序を中心に最近の知見を解説した.
  • 飯島 克則, 浅沼 清孝, 大原 秀一, 下瀬川 徹
    2007 年 104 巻 1 号 p. 17-22
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/01/17
    ジャーナル フリー
    近年,食道・胃接合部領域に発生する癌が欧米を中心に増加しており,本邦においても将来的にその増加が危惧されている.この部位の癌の発癌因子に関して,これまで胃酸,ペプシン,胆汁酸を中心に検討がなされているが,いまだその原因は不明である.最近の研究でヒトの食道・胃接合部において限局して高濃度の一酸化窒素は発生していることが明らかにされた.一酸化窒素は生体機能の維持・調節に深く関わっており,発癌を含め,同部における種々の病態と関連している可能性が指摘されている.今後は食道・胃接合部の発癌因子に関して,一酸化窒素,および,それにともなうニトロソ化ストレスとの関連との検討も必要と考えられる.
症例報告
座談会:食道・胃接合部の病態に関する最新の知見
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