日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
イリノテカンとシスプラチンの併用化学療法が著効した進行食道小細胞癌の1例
後藤 利博渡部 宏嗣川上 高幸渡邊 雅史中野 健太郎高井 敦子北澤 絵里子佐藤 新平田島 康夫水口 國雄菊池 健太郎宮川 浩村川 裕二
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2007 年 104 巻 8 号 p. 1204-1211

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抄録

症例は63歳男性.胸痛,食欲不振を主訴に来院.上部消化管内視鏡検査で中部食道に3/4周性の3型病変を認め,病理組織学的に小細胞癌と診断した.リンパ節,肝転移を認め,イリノテカンとシスプラチンの併用およびイリノテカン単剤投与を行い,腫瘍は完全に消失した.食道小細胞癌はまれであり有効な化学療法も確立されていないが,本症例からはイリノテカンとシスプラチンの併用療法が有効である可能性が示唆された.

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© 2007 (一財) 日本消化器病学会
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