日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
高コレステロール血症,血小板増多症,低血糖を合併した肝細胞癌の1例
猪俣 絵里子早田 哲郎中根 英敏森原 大輔廣瀬 統喜多村 祐次岩田 郁入江 真竹山 康章渡邊 洋向坂 彰太郎
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 104 巻 8 号 p. 1231-1235

詳細
抄録

57歳の女性.背部痛のため来院し,巨大肝細胞癌を指摘され入院となった.血液生化学検査にて,著明な高コレステロール血症を認め,腫瘍随伴症候群と診断した.その後,さらに血小板増多と低血糖が出現した.経過から,血小板増多と低血糖も肝細胞癌の腫瘍随伴症候であると考えた.3種類の腫瘍随伴症候をともなう肝細胞癌の報告は少なく,特に血小板増多症をともなうものは極めてまれである.

著者関連情報
© 2007 (一財) 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top