日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
今月のテーマ:肝細胞癌治療後の再発抑制
肝細胞癌術後再発抑制目的としてのインターフェロン療法
片桐 聡徳重 克年山本 雅一
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2008 年 105 巻 6 号 p. 795-801

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抄録

C型肝炎ウイルス陽性肝細胞癌治療後の再発抑制にインターフェロン療法は有効な補助療法である.その機序はウイルス駆除からの多中心性発癌抑制効果と,初期像のoccult hepatocellular carcinomaそのものに対する抗腫瘍効果の2面性を兼ね備えている可能性がある.しかしながらインターフェロン著効例からの発癌症例や,近年のPEG-IFNとリバビリン併用療法の効果,保険適応や経済的負担など今後に検討すべき課題は多い.今後は更なる研究を行い,肝細胞癌術後の補助療法として確立し標準化したものとする必要性がある.

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© 2008 (一財) 日本消化器病学会
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