日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
ダナパロイドナトリウム投与にてDIC様凝固障害を脱し手術が可能となった後腹膜静脈性血管腫による成人Kasabach-Merritt症候群の1例
森口 彩岩橋 潔大西 良輝北 久晃西尾 啓貫野 知代松浦 民子池澤 賢治小野 亜紀子水野 龍義千葉 三保前田 晃作明田 寛史内藤 雅文道田 知樹片山 和宏山崎 芳郎春日井 務
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2009 年 106 巻 11 号 p. 1660-1668

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抄録

32歳女性.下血のため来院し,汎血球減少と播種性血管内凝固症候群(DIC)様凝固障害,後腹膜巨大腫瘍を認めた.血流プールシンチグラフィ(99mTc-HSA-D)の結果,後腹膜血管腫によるKasabach-Merritt症候群と診断.ダナパロイドナトリウム投与によって劇的にDIC様凝固障害の改善を認め,最終的に手術により加療しえた成人のKasabach-Merritt症候群の1例について報告する.

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© 2009 (一財) 日本消化器病学会
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