日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
3カ月前の造影CTで指摘困難であった膵IPMN経過観察中に発生した異時性通常型膵癌の1例
長谷部 修越知 泰英原 悦雄須澤 兼一関 亜矢子長屋 匡信多田井 敏治神保 陽子保坂 典子
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2011 年 108 巻 9 号 p. 1579-1588

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抄録

61歳男性.4年前より膵鈎部分枝型IPMNとして経過観察中.3カ月前の造影CTではIPMNは不変で膵腫瘤は認めなかった.その後背部痛が出現しMRIを施行したところ膵頭部腫瘤を認めた.IPMNと膵腫瘤の間に連続性は認めず,IPMNに合併した通常型膵癌と診断,膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織学的にはIPMNは軽度異型腺腫,膵腫瘤は微小肝転移をともなう中~低分化型管状腺癌であった.

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© 2011 (一財) 日本消化器病学会
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