日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
治療的PEG(内視鏡的胃瘻造設術)後,再捻転し手術を要した,Duchenne型筋ジストロフィー症にともなう習慣性胃軸捻転症の1例
田中 寛平松 聖史飯田 智広井上 照基安岡 秀敏古謝 亜紀子斉藤 秀一広松 孝
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2012 年 109 巻 3 号 p. 418-424

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抄録

20歳男性,Duchenne型筋ジストロフィーにて通院中.習慣性胃軸捻転症に対しPEGを行った4カ月後,嘔吐と意識障害で搬入され,CT検査で再捻転と診断.内視鏡的整復は困難であり,緊急手術を施行した.胃瘻を軸に反時計回りに捻転,胃上部が胃前壁と腹壁の間に嵌り込み,胃瘻挿入部前壁は壊死し穿孔していた.胃瘻を抜去して捻転を整復,穿孔部を部分切除し,胃前壁と腹壁を3点で固定した結果,捻転は生じなくなった.

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© 2012 (一財) 日本消化器病学会
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