日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
今月のテーマ:肝疾患の疾患関連遺伝子探索の現状と展望
非アルコール性脂肪性肝疾患の疾患関連遺伝子
宮本 敬子小野 正文西原 利治
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2013 年 110 巻 9 号 p. 1597-1601

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抄録

Genome-wide association studyでは,patatin-like phospholipase domain containing 3 gene(PNPLA3)が唯一NAFLD/NASHの疾患感受性遺伝子として同定されている.PNPLA3は脂肪滴膜に局在し,リパーゼ活性を促進させ脂質代謝に関与することから,この部位の遺伝子多型は脂質代謝異常に関与する可能性がある.また,同定された遺伝子多型はアルコール性肝障害を含め,他の慢性肝疾患進展の危険因子である可能性も報告されている.しかし,どのような機序を介して肝線維化の進展に寄与するかについては,今後の研究成果に期待したい.

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© 2013 (一財) 日本消化器病学会
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