2014 年 111 巻 3 号 p. 453-463
大腸がん検診は便潜血検査による検診での死亡率,罹患率の減少効果が実証され,世界的にその成果が近い将来実現されると考えられている.また内視鏡検診の有効性のポテンシャルも示されつつある.今後,新規の検診法を求めて研究を進めていく上で,精度評価については健常者集団での測定,有効性は最終的に死亡率を指標として,評価される必要がある.新しい方法の研究とともに,成果を上げるために,海外で実績のあるorganized screeningを踏まえて,がん死亡率減少が実現可能な検診体制をわが国においても整備することが求められている.