日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
今月のテーマ:クローン病診療における画像診断・内視鏡診断の活用法
クローン病診療におけるCTによる画像診断の実際―CT enterography―
竹内 健山田 哲弘鈴木 康夫
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 112 巻 7 号 p. 1244-1250

詳細
抄録

クローン病は慢性炎症性腸疾患であり,病変は肛門病変を含め消化管に非連続性に発生する.若年者に多く発症し,経過も長いことから反復して画像検査を行う必要がある.生物学的製剤などが導入され治療方法が多様化することにより,病態把握のためにより詳細な画像評価が求められているが,被検者の身体的負担もできる限り軽減する必要がある.CT enterographyは腹部~骨盤部を一度に俯瞰できるだけではなく,腸管壁や腸管外病変も評価でき,空間・時間分解能の高い横断的画像検査方法としてクローン病の診断に非常に有用である.一方,X線被曝の低減化のためには,低線量CT導入や厳密な適応判断が求められる.

著者関連情報
© 2015 (一財) 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top