日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
今月のテーマ:クローン病診療における画像診断・内視鏡診断の活用法
クローン病診療におけるダブルバルーン内視鏡
永山 学砂田 圭二郎矢野 智則小野 公平根本 大樹宮田 康史井野 裕治竹澤 敬人坂本 博次新畑 博英三浦 義正林 芳和佐藤 博之山本 博徳
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2015 年 112 巻 7 号 p. 1270-1280

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抄録

クローン病(CD)の診療では内視鏡の果たす役割が大きい.ダブルバルーン内視鏡(DBE)はEGDやCSで到達できない小腸の評価に用いられる.DBEは疑診例における確定診断や,病型診断,病勢の評価に有用であるとともに,小腸狭窄の評価や内視鏡的バルーン拡張術(EBD)などが可能である.今後の課題として粘膜治癒の評価やEBD後のフォローアップ,小腸癌サーベイランスなどが挙げられるが,これらについてのエビデンスはまだ乏しい.CDの小腸病変はこれまで認識されてきた以上に多く,今後はCDと確定診断された症例であってもDBEなどで小腸病変を積極的に検索することが必要と思われる.

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© 2015 (一財) 日本消化器病学会
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