日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
潰瘍性大腸炎の経過中に単純性潰瘍を発症し,インフリキシマブが著効した1例
岸 昌廣宗 祐人石原 裕士寺部 寛哉八坂 太親久原 研二郎武田 輝之下河辺 正行森光 洋介宮園 一博
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2015 年 112 巻 9 号 p. 1682-1688

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抄録

60歳代男性.潰瘍性大腸炎(以下UC)で5ASA製剤にて寛解を維持されていた.経過中,回腸末端に孤発性の深掘れ潰瘍が出現.UCとしては直腸に中等度の活動性所見を認めた.UCに単純性潰瘍(以下SU)を併発したと考え,AzathioprineおよびInfliximab(以下IFX)で加療し,潰瘍は瘢痕化した.UCの経過中にSUを発症した比較的まれな症例を経験し,IFXが著効したので文献的考察を加えて報告した.

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© 2015 (一財) 日本消化器病学会
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