日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
食道covered self-expandable metallic stent留置により腫瘍出血を制御し得た進行食道癌の1例
磯野 功明齊藤 知規栃尾 智正熊澤 広朗田中 宏樹松崎 晋平佐瀬 友博岡野 宏馬場 洋一郎向 克巳
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2016 年 113 巻 12 号 p. 2029-2034

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抄録

症例は67歳,男性.主訴は吐血.切除不能進行食道癌に対し,化学療法を開始したが,その12カ月後に吐血を認めた.上部消化管内視鏡検査にて,食道癌から湧出性出血を認めた.保存的加療では止血が得られず,食道狭窄のために内視鏡的止血術も困難であった.通過障害の改善目的に食道ステントを留置したところ,圧迫止血により出血も制御された.食道ステント留置により食道癌の出血を制御した例はまれであり,報告する.

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© 2016 (一財) 日本消化器病学会
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