日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
クローン病に合併した直腸癌術後5年で多発転移を認めた1例
東浦 玲意榊原 祐子石田 永長谷川 裕子田中 聡司福武 伸康山本 俊祐阪森 亮太郎森 清三田 英治
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2023 年 120 巻 8 号 p. 671-679

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抄録

症例は50歳代男性.21年前に小腸大腸型クローン病と診断され,11年前よりインフリキシマブが投与されていたが,直腸癌を発症し外科的加療を受けた.Stage II,R0切除であり化学療法をせず経過観察していたが,術後5年で多発転移を認め,化学療法を開始するも1年後に永眠となった.クローン病は癌合併時の予後が不良であることから,今後データの蓄積と解析を通して,診断治療戦略を確立していく必要がある.

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© 2023 (一財) 日本消化器病学会
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