日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
単クローン性抗体による末梢血リンパ球 subset の検索
特に慢性肝炎患者を中心として
大森 浩司
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キーワード: 単クローン性抗体
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1983 年 80 巻 10 号 p. 2208-2215

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抄録

Reinherz & Schlossman らの単クローン性抗体を使用し, 慢性肝炎患者の免疫学的機能の検索をした. その結果1) 健常者, 肝炎患者共未分画リンパ球, 未分画リンパ球からOK T 4陽性T細胞を除去した分画, OK T 8陽性T細胞を除去した分画の三分画のCon A誘導サプレッサー活性に有意差はなかつた. 2) 上記三分画いずれもOK Ia 1陰性細胞分画に有意に強いサプレッサー活性が認められた (健常者を対象). 3) 慢性活動性肝炎 (CAH) では, 末梢血リンパ球のOK T 8陽性T細胞の比率の減少, OK Ia 1陽性細胞の増加, OK T 4陽性T細胞とOK T 8陽性T細胞の比の上昇が認められた.

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