1988 年 85 巻 12 号 p. 2658-2665
肝生検にて脂肪浸潤, あるいは脂肪肝と診断された42例について肝脂肪占拠率を算出し, 各種超音波所見と対比し, その診断能を検討した. また11例においてCT number における肝脾率を算出し, 肝脂肪占拠率と対比検討した. US上 fatty bandless sign (+) 以上, fatty score 3以上, またCT number 肝/脾率0.90以下を異常とすると, それぞれの sensitivity は100%, 87.5%, 85.7%, accuracy は78.1%, 81.8%, 81.8%で脂肪肝の診断が可能であり, それぞれのUS所見及びCT number 肝/脾率の測定は脂肪肝の診断上, スクリーニング法として有用と思われた. また fatty score, CT number 肝/脾率は肝脂肪占拠率と相関した.