日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
食道癌に対する少量Nedaplatin (CDGP)/5FU放射線併用療法の臨床的検討
稲葉 博之津田 享志宮崎 彩渡邊 嘉行中谷 信一小板橋 優荻原 恭子原 威史加藤 尚之小林 祐太郎中川 禎介喜多島 聡遠藤 徹飯野 四郎星川 嘉一
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キーワード: 食道癌, 放射線化学療法
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2002 年 99 巻 10 号 p. 1191-1196

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抄録

現在, 食道癌に対する放射線化学療法がQOLを維持できる治療として注目されている. 放射線化学療法の標準的治療はCDDP/5FUであるが, CDDPの誘導体であるCDGPは腎毒性消化器毒性が低く食道癌に対する単剤での効果はCDDPを上回るといわれている. 今回我々はCDDPに代わりCDGPを使用した少量CDGP/5FU放射線併用療法を施行し, 臨床的検討を行った、結果は総合評価で奏効率8096, CR率5096, 主な副作用は白血球減少, 好中球減少, 血小板減少, 貧血であった. 今後, 投与量, スケジュールを考慮する必要はあるが, 食道癌治療の選択肢に十分なりうるものと考えられた.

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