日本消化器病学会雑誌
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腹部CT検査にて小腸間脂肪織炎と診断し,保存的治療可能であった1例
前山 晋吾東 正祥入江 孝延山口 由美子東 哲明森田 久樹
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2002 年 99 巻 4 号 p. 397-400

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抄録

症例は31歳,女性.腹痛,発熱を主訴に来院.腹部CT検査で上腸間膜動静脈周囲の脂肪組織の肥厚と濃度上昇を認めたため,小腸間膜脂肪織炎と診断し,保存的治療により軽快した.小腸間膜脂肪織炎は非特異的な炎症性疾患であるため,保存的治療が望ましいが,診断は一般に困難なため,試験開腹を含めた外科的治療を施行された症例が多い.腸間膜脂肪織炎は急性腹症の鑑別診断の1つとして念頭においておく必要がある.

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© 財団法人 日本消化器病学会
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