日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
門脈圧亢進症を起した腸間膜動静脈奇形の1例
津村 愛田守 昭博中村 志郎武田 正西口 修平塩見 進関 守一荒川 哲男中村 健治
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2002 年 99 巻 5 号 p. 489-492

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抄録

症例は72歳女性.主訴は腹部膨満感,多量の腹水を認めたが,肝予備能は良好であり,肝炎ウイルスマーカー・自己抗体は陰性であった.腹水は漏出性で悪性所見は認めなかった.胃・食道静脈瘤も認め門脈圧亢進と診断した.血管造影では腸間膜動静脈奇形を認め,TIPS・コイリングを施行することにより腹水の減少などの門脈圧亢進症状の改善にいたった.

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