日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
小腸穿孔後,心不全およびヘルペスウイルス感染症を来たして死亡したアレルギー性肉芽腫性血管炎(Churg-Strauss症候群)の1剖検例
梅原 泰大崎 往夫国立 裕之高松 正剛木村 達喜多 竜一蜂谷 勉福山 隆之圓尾 隆典辻 賢太郎波多野 広美澤武 建雄米門 秀行友野 尚美
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2002 年 99 巻 5 号 p. 493-499

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抄録

症例は58歳女性.下腹部痛を主訴に入院.シリコンによる豊胸術と喘息の既往がある.(1)先行する気管支喘息(2)好酸球増加(3)血管炎症状を認めたことからアレルギー性肉芽腫性血管炎(Churg-Strauss症候群)と診断.プレドニゾロン40mg開始したが投与6日後,小腸穿孔来たし開腹術施行,術後35日目より心不全発症.シクロフォスファミド追加するも効果なく永眠された.剖検にて心臓に多発性の小梗塞とともに,多臓器に核内封入体を認め,単純ヘルペスウイルス感染症が示唆された.

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© 財団法人 日本消化器病学会
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