2002 年 99 巻 5 号 p. 493-499
症例は58歳女性.下腹部痛を主訴に入院.シリコンによる豊胸術と喘息の既往がある.(1)先行する気管支喘息(2)好酸球増加(3)血管炎症状を認めたことからアレルギー性肉芽腫性血管炎(Churg-Strauss症候群)と診断.プレドニゾロン40mg開始したが投与6日後,小腸穿孔来たし開腹術施行,術後35日目より心不全発症.シクロフォスファミド追加するも効果なく永眠された.剖検にて心臓に多発性の小梗塞とともに,多臓器に核内封入体を認め,単純ヘルペスウイルス感染症が示唆された.