論文ID: cr.2021-0003
【目的】右上腕動脈経由で 6Fr シモンズ型ガイディングシース(SGS)と 6Fr インナーガイディングカテーテル(IGC)を用いて行った脳動脈瘤コイル塞栓術の 2 例を報告する.【症例】1 例目は,未破裂脳動脈瘤(右内頚動脈-後交通動脈分岐部)の 67 歳男性.2 例目は,破裂前交通動脈瘤の 74 歳女性.大動脈の動脈硬化や蛇行が強く,右上腕動脈アプローチとした.2 例とも右鎖骨下動脈と右総頚動脈の分岐が急峻であった.6Fr SGS の先端を右総頚動脈に留置し,SGS 内に 6Fr IGCを挿入し,先端を右内頚動脈に留置した.その後,瘤内コイル塞栓術を施行した.【結論】大腿動脈経由での血管内手術が困難な場合,本法は有用である.