抄録
海綿状血管腫と静脈性血管腫が同一部位に存在し,痙攣発作で発症した2症例(17歳男性の左中心前回,28歳女性の右下前頭回)を報告した.いずれも,静脈性血管腫を温存して海綿状血管腫のみを摘出したが,術中所見では,海綿状血管腫からの導出静脈は静脈性血管腫に流入していた.術後は神経学的脱落症状無く,抗痙攣薬も中止できた.これらの病変が単独で存在した場合の手術適応に関しては,議論が多い。しかし、出血しやすいとされる海綿状血管腫が出血した場合、これに合併し,正常の髄質静脈を導出する静脈性血管腫の温存が困難となるため,両者の合併例では海綿状血管腫のみを積極的に摘出すべきである.