抄録
静脈性血管腫を合併した側頭葉てんかんの1例を報告した。症例は21歳男性。13歳で発症し、難治性複雑部分発作として投薬を受けた。画像所見では右前頭葉シルビウス裂に主座のある静脈性血管腫と右海馬の軽度の萎縮を認め、発作間欠時脳波では右前頭側頭部に棘波を認めた。発作は無動凝視、咀嚼運動が主体で、時に全身性痙攣を来した。発作起始部が側頭葉か静脈性血管腫かを同定するため、硬膜下電極を留置し脳波ビデオ同時記録を行った。そして右側頭葉内側が焦点であることを確認、右側頭葉切除術を施行し、術後発作は消失した。重複病変のある難治性てんかん症例では、発作型及び頭蓋内発作時脳波の詳細な検討により治癒可能な症例が存在する。